在宅ワークは、子どもが不登校になったときに多くの親が考える選択肢のひとつです。
家にいながら収入を得られ、子どものそばで見守ることができる——そんな理想があります。
けれど、私の場合は少し違いました。私は在宅ワークを経験していません。
現実は、息子が不登校の間も外で働き続け、時には息子が職場に来ることもありました。
その経験の中で、私が感じたのは「理想の働き方」とはまた別の、親としての葛藤と自己嫌悪でした。
■理想編:在宅ワークに感じる魅力
在宅ワークはこんな点で魅力的です。
-
子どものそばにいられる安心感
-
通勤時間がなく、柔軟に時間を使える
-
初期費用をかけずに始められる仕事も多い
実際、周囲の親御さんの中には、在宅ワークで子どもを見守りながら安定して働いている方もいます。
私も頭では「それができたらいいな」と思っていました。
■現実編:外で働き続けた私の場合
けれど私には、在宅ワークという選択肢がしっくりきませんでした。
もともと家では家事や細かいことが気になり、仕事に集中しづらい性格。
また、当時はスキルもなく、在宅で十分な収入を得られる自信もなかったのです。
結局私は外で働き続け、その結果、息子が職場に来る日もありました。
■ 親としての葛藤と自己嫌悪
会議中や仕事に集中しているとき、ふと
「静かすぎるけど寝てしまっていないかな」
「そろそろ塾の時間だけど、行けるだろうか」
そんな心配がよぎります。
そのたびに、「仕事に集中できていない自分」に自己嫌悪を感じました。
ずっと一緒にいることで、つい息子のわがままを聞いてしまいそうになり、「これでは甘やかしになる」と自分をいさめることもありました。
さらに、息子が不機嫌な様子を見せると、「職場の人に迷惑をかけてしまうかも」と不安になる——そんな日々でした。
そして、正直なところ、息子がいつもそばにいることに疲れ、「離れたい」と思ってしまったこともあります。
それは親としての愛情が足りないわけでも、失格だからでもなく、私がひとりの人間として感じた自然な感情でした。
■ 理想と現実の間でできること
在宅ワークは確かに魅力的ですが、必ずしも全員に合うわけではありません。
大切なのは、
-
自分の性格や生活スタイルに合った働き方を見つけること
-
「こうあるべき」という理想像に縛られすぎないこと
-
必要なら家族や地域のサポートを積極的に利用すること
そして、時には「自分を子どもから物理的に離す時間」が必要になることもあります。
それは悪いことではなく、むしろお互いの関係を保つための大切な選択です。
■まとめ
在宅ワークの理想は、確かにまぶしく見えます。
でも、私が経験したのは、息子と職場で過ごす現実と、その中で生まれる葛藤や自己嫌悪でした。
どんな働き方を選んでも、そこに「正解」はありません。
大切なのは、家族と自分の心が、無理なく回っていく形を見つけること。
それがたとえ在宅ワークでなくても、外で働きながらでも、かけがえのない日々になるのだと思います。