不登校の背景には、「感じる力」が育ちにくい学校の仕組みがあるのかもしれません。
計算や暗記より先に必要なのは、“心を動かす”体験。
学校の授業がもっと感性を大事にしていれば、不登校は減るかもしれない──そんな思いを込めて綴りました。
不登校の原因が義務教育にある場合
日本の義務教育は、「一律」「画一的」なカリキュラムに基づいて進められています。もちろん、読み書き計算といった基礎学力を育むことは重要です。しかし、その枠の中で、すべての子どもが同じ方法・同じペースで学ぶことを求められている現状に、無理があるのではないでしょうか
実際には、「授業についていけない」「周囲との比較で自己肯定感を失う」「自分の感性や個性が認められない」といった理由から、学校という環境に息苦しさを感じて不登校になる子どもが少なくありません。逆パターンもあり、できるからこそ、いっこうに進まない授業に興味がない。というケースも。
私の子どもも、小学生のときに何度も何度もひらがなを繰り返し書かせる宿題によって、文字を書くこと自体を嫌いになってしまったり、「習っていない漢字は書いてはいけない」と叱られ、自分の名前の漢字すら書かせてもらえませんでした。
個々の感性を大事にする副教科の可能性
そんな中で注目したいのが、美術、音楽、家庭科、体育といった「副教科」の存在です。これらは知識の正解・不正解にとらわれず、子どもたちの感性や創造性を育む、かけがえのない時間となり得ます。
たとえば、絵を描くことで気持ちを表現できる子、音楽に夢中になることで自信を取り戻す子もいます。テストの点数では測れない才能や思いを、そっと受け止めてくれるのが副教科の魅力です。
結びに
義務教育の枠を少し広げ、子どもたち一人ひとりの「違い」に寄り添う教育の在り方が、これからますます求められていくはずです。
次回は、副教科の中でも「美術」に焦点をあて、その価値や可能性についてさらに掘り下げていきます。